健保の被扶養者要件変更

とてもマイナーな改定だが、健康保険の被扶養者となるための要件が10月以降一部変更となる。

被扶養者となれるのは、被保険者本人に扶養されている75歳未満の3親等以内親族だ。このうち配偶者・直系尊属・直系卑属・弟妹については同居を要しないが、兄姉を含むその他の親族は同居が前提となっていた

このたびの改定は兄姉についてのみ同居要件を削除したものであるが、この機会に被扶養者要件について再確認しておきたい

「扶養されている」と認定されるためには、年収が60歳未満で130万円、60歳以上者や障害者は180万円未満でなければならない

それに加えて同居の場合は被保険者本人の2分の1未満、別居の場合は被保険者本人からの仕送り額未満でなければならない

ただしここでの「年収」は「その時点での恒常的な収入」を指すので、退職前の収入や退職金などは考慮しなくてもよい

一方今後引続き受給が予定されている年金や雇用保険の基本手当、健康保険の傷病手当などは含めて計算しなければならない

退職時の健康保険の選択には「任意継続」「国民健康保険」のほかに親族の被扶養者になる道があるが、まず、自分が該当するか否かを確認する必要がある