フラット35に新金利優遇制度

フラット35(住宅金融支援機構が民間金融機関を通じて提供する長期固定金利型住宅ローン)に、子育て世代や若年世代を対象とした新たな金利優遇制度が誕生した。
名称は「フラット35子育てプラス」とされ、2024年2月13日融資実行分からスタートする。

優遇内容

子育て世代

子1人につき金利を0.25%引下げ
引下げ幅の上限が1%のため、5人以上の場合、期間が延長され6年目以降も5年間適用が継続する(4人までの場合は5年間で終了)

「子」には胎児・養子および同居の孫を含み、借入れ申込年度の4月1日時点で18歳未満が対象

若年世帯

金利を0.25%引下げ(5年間)

「子」がおらず、借入れ申込年度の4月1日時点で夫婦のどちらかが40歳未満の世帯が該当

実際の運用方法

現行

フラット35には、要件を充たすことで「金利引下げ」を受けられる様々なメニュー(住宅構造要件等)がすでに設定されており、メニューごとに設定されたポイント数の合計に応じて、引下げ幅やその適用年数が決まるポイント制が運用されている

現行でも1ポイントは0.25%だが、0.5%が引下げ上限となっているため、2ポイントを超えると適用年数が5年間延長され、10年間引下げを受けられる

新ポイント制の要点
  • 「フラット35子育てプラス」という新たなメニューが加わったのを機に、上限を1%に引上げた
  • メニューは4つのグループに分類され(現行は3グループ)、各グループから1つのメニューのみ選択可(「子育てプラス」グループからは当然ながら子の数等に応じた1つが選択される)
  • 「子育てプラス」グループでは「子1人」というメニューが1ポイント、2人なら2ポイント、若年世帯は1ポイント、という運用となる
  • 選択されたメニューのポイント合計に応じ、下記のような運用となるため、合計8ポイントまでが有効に機能する
  • ただし「子育てプラス」の適用がない場合は4ポイント(=1%引下げが5年間)が上限となる(現行でも4ポイントが上限だったが、引下げ上限が5%だったため10年間適用されていた)
金利引下げ率
ポイント計 当初5年間 6~10年目
1 0.25%
2 0.5%
3 0.75%
4 1%
5 1% 0.25%
6 1% 0.5%
7 1% 0.75%
8 1% 1%
  • 引下げ後の実際の適用金利は金融機関により異なる
  • 借換え融資には「子育てプラス」を含め、どの金利引下げメニューも適用不可